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美幌統計書の分析(2)

美幌統計書の分析(2)(2004.01.03作成) 2,500字/約5,000文字

以下は、「次世代の町民会議」で提出した資料です


「記事」のサイズに限度があるので、2つに分かれています

 

○抜粋4:婚姻に関わるデータ・世帯の分類

1 上部の「配偶関係年齢別人口」の分析

特に、注目すべき点は「婚姻に関わる人口」部分の「18~39才」の男女差である
その数値は340人であり、大幅に、結婚適齢期の男性が余っている!もっと深刻なのは、それに併せて「未婚者」の男女差が699人になっていることである
単純計算では男性の約4割(実に5人に2人!)が結婚出来ないということである

婚期が若干、男性の方が遅い、あるいは「婚姻相手は、町内でかつ同世代だけではない」と言っても、余りにもアンバランスな状況にあることは事実である
この「おとこ余り現象」は都会での傾向と思われがちであるが、身近に起こっていた

美幌では、その後の世代「60代以上」の総人口で男女比が逆転するため、町全体の総人口での男女比は女性が多くなり、分かりづらい傾向であるが、ことは思ったよりも深刻である

2 下部の「世帯の種類~」「家族の類型~」の分析
顕著な傾向としては「一世帯の人員の減少」が見てとれる
その要因の一つとして、物理的な入れ物としての世帯数の増加に伴う緩やかな「大家族の減少」と、「子どもが独立した高齢世帯の増加」を上げることが出来よう

しかし、子育ての環境として理想と思われる「4~6人世帯(3世代家族)」の減少は顕著であり、各世帯の孤立化が見て取れる
3世代以上の同居による必要以上の各世代間の干渉、価値観の分散とその衝突は、ストレスの素!ではあるが、家族としての協力態勢として「夫婦と子どもだけの家庭」は緊急時の対応などで不安要素は大きく、「地域での支援」はより必要であろう

○抜粋5:少年人口について

この項目に関しては、各委員の専門分野と思われるので、作成者の分析は行わず「数値」の掲載のみとする
その分析は各委員にて行って頂き、今後の委員会にてお伺いすることとしたい

○抜粋6:産業分類による就業者・雇用状況

この項目では、多くの問題点を上げることができる
しかし「次世代」という視点から見ると、以下の3つについて、注目して記述してみたい

1)次代を担うはずの「農業に従事する青年層の急激な減少」
2)18~39才の世代の「就労者における公務員の比率の高さ」
3)18~39才の世代の「不安定な労働環境」

まず、1)についてであるが、美幌の主要産業は?と聞かれたとき、誰もが「農業」と答えると思われる
しかし、現実問題として、その次代を担っているはずの農業に従事している青年は、就労者の合計における比率は、10%(7.3%!)を下回っている。全体の就労者における農業の就労者は13%ではあるが、それを支えているのは「60才以上の就労者(その就労者での比率 29.8%!)」であり、5年、10年後を考えた場合、どうなってしまうの?ということである

もう一方では「商業地・観光地」としての側面もあるが、「外貨の獲得!!(町外や道外からの町内に流入する収益)」は、やはり農業か基幹産業であることには変わりがなく、「未来に夢の持てる後継者づくり、プライドを持ってやれる農業」という環境の整備が、あらゆる面で確立しなければならないだろう

2)については、「18~39才の世代の就労者」の実に19.8%が公務員である
つまり就労者の5人に1人が公務員(役場職員、学校の先生や自衛隊員)であると言うことである
自衛隊員を差し引いても、その家族を含めて考えるに、とてもアンバランスと言わざるを得ない

基本的に、公務員は第三次産業(サービス業)であり、基本的には「産物を生み出さない」のである
また「建設業」に関わる就労者が全体の比率の12.5%を占めており、今の制度下においては美幌そのものが、大きな意味での「公共事業に大きく依存している」と言わざるを得ない
私が考えるに「公務員は人口の10%を越えるべきではない(自衛隊員を除いて)」と考えるし、今後の状況を考えるに、他の産業の早急な育成がなければ「美幌町は破産じゃ!」の世界である

3)については、このデータだけでは分かりづらいので、私が今働いている「コンビニ」でのこの世代との接触から受けた印象も含めて、記述したい

単純にデータから見ると「青年層の失業率は16.6%!」である。しかし、その中には専業主婦も含まれていると思われるので、もう少し少ないのかもしれない

一方では、一時期よく言われた「青年のフリーター指向」だけでは片づけられない、雇用の不安定さ(アルバイトやパート職についている青年が多い)がある
統計書からだけでは読み取れないが、美幌町の青年(ちょっと独断過ぎるが、公務員以外!)は、常に「失業の不安を抱えて仕事に従事している」と思われる

現にコンビニで接する青年の約2割ぐらいが「転職をした」「今、失業中」等の話しをしているのである
そこで見かける青年をガソリンスタンドで働いているのを見かけたり、短期のアルバイトをやっているのに出くわすことがあった。また、転職をくり返している人もいる

抜粋2のところでも触れたように「美幌町での就労」は困難を極めていると言わざるを得ない

そんな状況下で「子育て」を考えるに、「自分のことで、いっぱい・イッパイ(精一杯)」なままでは、精神的にも、先立つもの(収入)の不安定さからも、「有り得ない!!!」と言わざるを得ない

「小泉首相の構造改革」が言われ始めてから久しいが、美幌町も!その産業構造からの抜本的な作り直しをしなければならないときに来ていると思われる

今までの「対処療法」的な方法論では、未来は見えて来ない

現実的には、時は回っているから、直面する課題の解決をしながら、それこそ「5年後、10年後のビジョンを持った行動計画」を同時に作成になければならない時期にきている…

○抜粋7:公園の現況について
分析者の主観であるが、美幌町には他の市街地のある地域に比べて「公園が多い」と思われる。その整備そのものは一定水準にあると思われる
しかし、その利用状況に関しては「?」と言わざるを得ない
宝の持ち腐れである

前回(11月)の支援センターで行われた保護者のワークショップでも、公園は「新しい保護者同士の出逢いや情報交換の場」として重要なものという発言があったが、その運営を含めた『工夫が必要』と思われる
また、それぞれの公園の利用年数が長期になってきており、遊具の老朽化など、ハード面での再確認と改修が必要であろう

以上、掻い摘んで、統計書から見えてくる『美幌町の分析』を行ったが、「高齢化の問題」を含めて、色々な面で早急な対策が必要と思われる
「市町村合併の問題」があり「美幌町のことだけ考えていれば良いのか?」ということもあるが、まずは足元である!このままでは、美幌は廃墟になる…

この資料をもとに、次回の委員会までに作成者なりの意見(対策や行動計画の私案)をまとめて見たいと考えているが、各委員の意見の作成に、この資料が利用されることをお願いしたい(そしたら、この正月を潰してして、これを作った甲斐があるというもの!?)

それでは、一緒にがんばりましょう!!
…To be continued(つづく)


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