どちらも、区別を付けられない視点から見ると「腐る」こと
あるいは、化学の世界では「同じ」分野
だけど「発酵」とは、食べ物を保存するための１つの方法
色んな「モノを腐らせる細菌など」の中から、有用なモノを見つけ出し、食べても大丈夫なように加工すること
「食」に関する、人間の「知恵と工夫」の結晶＆宝モノ
その他に、常温でモノを腐らせないための方法として、「塩漬けにする」と「乾燥させる」がある
また低温にモノを置いておく「冷蔵＆冷凍」という方法もある
神事などで、お払いのとき「清める」ために塩を捲くのは、塩がモノを腐らせないものだから
つまり、その場所が「腐敗」し難くなるから
だけど、取り過ぎは「高血圧の元」になるから、気をつけよう!!
また、モノを乾燥させるのは、細菌やウィルスの多くが、水を媒体に繁殖するから
最近、流行（はや）りの「フリーズ・ドライ」
モノを凍らせるときに、水分が抜けるのを応用して、カップ麺のメンを作ったりする
「カップ・ヌードル」は世界標準になったけど、日本の発明品
そして、塩漬けには「シオ加減」という難しさがあるが、最初に間違えなければ、ホッタラカシにできる
乾燥させるのも、水分を抜いて空気に触れさせないでおけば、また「同じ」
冷やす＆凍らせるも、温度計を使ってコマ目に管理すれば、案外「簡単」
間違って、コンセントに蹴躓（けつまづ）いたのを忘れて、電源が切れたのを忘れない限り、大丈夫
...で、腐らせる
だけど「発酵」させるのは、難しい
その状況は、常に色々な要素に気を配らなければ、すぐ違った腐り方になる
腐ってる!!
で、解り易いのは納豆
だけど、調味料の味噌や醤油も、基本は「腐ってる」だし、日本酒やワインも、腐ってる
ビールやウィスキー、焼酎だって一度、腐らせたものを蒸発させて、それを集めたモノ
また乳製品のチーズやヨーグルトだって、腐ってる
世界中のそれぞれの地域で、いろいろな試み、つまりチャレンジがあった
それは、ときに命を掛けて...エイ、ヤッ！って言って食べたヒトがいるから、今がある
如何にして「ヒトの手に余らない」あるいは「お腹に優しい」腐らせ方をさせるか？
それが、それぞれの国や地域の「食文化の歴史」でもある
だから、それぞれに生まれ育った場所の食習慣からは、ヒトは離れられないことが多いから、やっぱり馴れない匂いや食感は受け付けられない
「近畿地域」以南のスーパーでは、ナットウの肩身が狭いように
...最近では、そうでもないかな!?
そんな中「酒」の世界で、日本製の酒類の評判が最近、とみに「良いらしい」
それぞれ原産地が幅を利かせる、スコットランド出身の「ウイスキー」や、ドイツ出身の「ビール」
もともとはそうではあるが、それぞれに海外でも日本ブランドの名前は、今はそのまま通用する
最近、フランス出身の「ワイン」の世界でも、世界水準に達した「甲州ワイン」が表彰された
北海道でも、あちこちで作っているから、みんな頑張ろう!!
日本には、世界で見ても、その製造工程の難しさで１番２番の「日本酒」の技術があるのだから、どんな酒でも、それぞれの分野でも、世界に通用するモノを作ることが出来る
他の分野でも、味噌＆醤油は、世界水準の調味料!!
確かに、その食べ物や飲み物は、それが出来た「風土」と結びつきが強いから、作られた地域で食べるのが一番、美味しいのは、当たり前
だけど「保存食」に加工したものであれば、どこで運んで食べても「良いはず」ではある
何でもカンでも「地産地消」と言っては、モノが動かなくなる...
また、それぞれの国や地域の「食文化」に、いちいち口だしをするのは、それこそ「大きなお世話」
骨の髄（ずい）まで利用して、ちゃんと「食べちゃったモノへの感謝と供養を忘れない」なら、クジラさん達だって、ちゃんと成仏してくれるはず...
それはさて置き「人間の世界」も、色んなモノ事が腐り易い
「動くな！」って塩を掛けたり、塩漬けやフリースさせてばかりでは、上手くは働かない
まして「水分を抜く！」なんてしたら、尚更、息苦しい
お互いに、常にハンドリング出来る範囲で、世話をする
その発酵して行く様子を見守りながら、最大限「頑張ってもらう」
それもまた「気配り」の中で、社会のシステムだって人間そのものだって、発酵!?して行く生き物である
ガラスの綺麗な入れ物に入れたからと言って、それで「お仕舞い」にはならない
ワインや日本酒、泡盛の世界にも「貴腐や古酒」と言った、より熟成させたワールドがある
それには「飲み頃」ということも含めて、それに纏（まつ）わるストーリーがある
この世のすべての存在は、お互いに「見守り合いながら」成長していく生き物なのである
そして『人のココロ』もまた「あい」という栄養が足りなければ、腐り易い「生モノ」でも、ある...
